粗削りな具象ドローイングに「ペピ」と署名したヨーゼフ・ホーファー氏が10月23日、リート・イム・インクライスで死去したと、パリの画廊の発表としてARTnewsが報じた。

オーストリアのアウトサイダー・アーティストで、作品に「ペピ」と署名していたヨーゼフ・ホーファー氏が80歳で死去したと、ARTnewsがフランスの媒体Le Quotidien de l'Artを引用して伝えた。今秋、最新の個展を開いたパリのクリスチャン・ベルスト画廊によると、肺感染症の合併症で入院した直後の10月23日、上オーストリア州のリート・イム・インクライスで亡くなった。1945年3月17日生まれのホーファー氏には言語・発達の障害があり、難聴でもあった。報道によれば、両親は幼い彼をナチス軍から隠し、その後もソ連軍への恐れから一家の農村での孤立は続いたという。

ホーファー氏はほとんど話さず、自らの生活や観察を映した粗削りな具象ドローイングで自己を表現した。赤、黄、オレンジで描かれた独特の枠の中に、閉じ込められたように収まるエロティックな裸体像もその一つである。1977年に父が亡くなると一家はキルシュラークに移り、そこで人々と関わるようになり、リートの精神科クリニックに入院した。1985年にドローイングに出会い、色鉛筆による紙作品を数千点制作。農場の生活の場面から、エゴン・シーレに部分的に触発された裸体像へと移っていった。美術史家エリーザベト・テルスニヒは1997年にデッサン教室で彼を見いだし、その作品をそれまで目にしたあらゆるものとの完全な断絶だったと後に記している。

展覧会はその後ヨーロッパ各地で開かれ、2003年のローザンヌ・アール・ブリュット・コレクション、2010年のプラハのオーストリア文化フォーラムでの回顧展、2022年のスイス・ヴァルトのトゥールガウ美術館での大規模展などがある。作品はポンピドゥー・センターのほか、アントワーヌ・ド・ガルベール、ブルーノ・ドゥシャルム、アルノルフ・ライナーといったコレクターが所蔵している。クリスチャン・ベルスト氏はARTnewsに、ホーファーにとって創作は選択ではなく生きるための必然であり、世界に住み、そこに痕跡を残す方法だったと語った。モンペリエの現代美術センターMo.Coは、彼の作品を含むアール・ブリュット展「I Am the Phantom of My Own Opera」を12月5日から2027年5月2日まで開催する予定である。